日本ワインコンクールにて3銘柄が入賞しました

日本ワインコンクール2019にて
「2018久住シャルドネ樽シュールリー」「2018久住シャルドネ樽selection910」「2018久住の風」
の3つのワインで銅賞をいただきました。

特別な思いがあります。
これらは私が「手探り」で作ったはじめてのワインです。
その過程で多くの人に助けてもらいました。

私は後継ぎとして経営を勉強してきたものの、
ワインづくりには参画しておらず、
醸造や化学的な知識も殆どなく機械の扱い方ひとつ知りませんでした。

一年前に創業時より勤めてきた醸造家が退社し、
後任が決まらず、先が見えず暗澹たる思いでストレスフルに過ごす毎日が始まりました。
憂惧、逡巡、諦念、たまに現実逃避。
結局仕込み時期まで後任が見つかることはなくいよいよ私は腹をくくり「未経験」で醸造に望むことに。

その日から一切の恥をかき捨てることに決め、
今まで知り合った醸造家複数人に毎日のように電話で長時間の質問攻勢。
検証、実践を繰り返し自分なりの醸造レシピを作っていきました。
なんの得にもならないのに、同じように忙しいだろうに、あのとき手を差し伸べてくださった皆様には本当に感謝の意でいっぱいです。
あのときは自分勝手なまでにただただ必死でした。
おかげさまで日本一密度の濃い仕込みシーズンであったと感じております。
一生ご恩は忘れません。

あと一つ。
私が慣れない工場作業、次々起こるトラブルに発狂したり吐きそうになりながら
1年で4万本分のワインを仕込み終えることができたのは、畑のスタッフのみんなのおかげでした。
早朝から日が暮れるまで、毎日土にまみれて葡萄づくりに心血を注ぐ姿を見てきました。
「私はお休みは雨の日に取ります」と言って晴れの日には休んだことのない社員さん。
台風で被害を受けた葡萄を見て食欲をなくす社員さん。
この葡萄バカのみんなが育てた魂(怨念?)のこもった葡萄を私が中途半端に調理したら
「きっとひどい目に合うぞ、一生信用してもらえないぞ。」と
心が折れそうになるたび皆からの「無言のプレッシャー」に奮い立たせられていました。
プレッシャーをありがとうございました。(←?)
わが社の社員ながら尊敬しております。

最後に!
これらのワインは今秋発売予定です。
お客さま、今年もこのメンバーで必ず去年より良いワインを作ってみせます。
これからも日々研鑽し日々成長できるワイナリーに。

支配人&醸造責任者 土持